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気になった言葉

今月上旬頃、文章力養成について一部でちょっと盛り上がっていたようだ。
その中で気になった言葉が「母国語」と「日本語教育」。例えば、こんな感じで使われていた。
私が提言したいのはただ一つ、「日本語教育にもっと時間を割く」ということである。
今年からセンター試験にリスニングが導入された。率直に申し上げて、どうして英語教育にこれほど優先的に教育資源を配分しなければならないのか、私には理由がわからない。「英語の運用が不自由であるのだから、それを強化するのは当たり前だ」という反論があるだろう。だが、それ以前にこの若者たちは母国語の運用が不自由なのである。英語の運用が不自由であることによってこの若者たちが将来的に受ける不利と、母国語の運用が不自由であることから受ける不利のどちらが大であるか、そんなことは誰にでもわかるはずだ。
しかし、母国語の運用能力の育成に優先的にリソースを投じろという声はほとんど聞かれない。おそらく多くの人は「日本語なんて誰でも自由に使える」と思っているのだろう。それどころか、「NHKのアナウンサーも、『天声人語』も誤った日本語を平気で使うご時勢なのだから、日本語運用が不自由であることは本人に競争的な不利をもたらさない」というような不思議なロジックで日本語教育の崩壊状態を放置している人々さえいる。
私にはこれは亡国の徴候のように思われる。

内田樹の研究室 「まず日本語を」(下線は私に付した)

以下、「母国語」「日本語教育」という言葉についてぼんやりと考えたこと。




■母国語
たいていの日本に住む日本人にとっては、
母国語=公用語=普段話すのに使っている言語
なので、気にせず使っているのだろうけれど、文脈から判断すると、ほとんどが自然に覚える言語、第一言語、つまり「母語」の意味で「母国語」と言っているようだ。

国と言語は1:1で対応するとは限らないものだ。日本語で書く分には気にしなくても、と考えるのかわからないけれど、もう少し気を遣った方がいいと思う。


■日本語教育
「日本語教育」というのは、非日本語話者が日本語を学ぶための教育のことをいう。日本語話者向けは「国語教育」というのがまだ一般的では?なぜ「国語」という言い方をしないのかが、気になる。

確かに「国語」という言葉の背景には「国家」の存在があるので、簡単には使えない場合もあるのだけれど、それを意識しているわけではないだろう。
日本語の言語運用能力を「日本語力」なんていうようになったのも最近のこと。どうもここ数年の日本語ブームの影響があるように感じる。「国語力」といっても「日本語力」といっても、指すものは同じなのに。まぁ、同じものに別の新しい名前をつけることによって、イメージアップを図るというのは昔からあったことで、言語の姿として自然ではあるのだけど、なんだかなぁと思う。

ここからは単なる推測なんだけれど、文章力養成という話題の中で「国語教育」という言葉がほとんど使われなかったのは、学校の「国語」という科目が文学を味わう科目になってしまっているからでは?いわゆる読解でさえない科目になっている。それなのに文豪の作品も教科書から消えている。それって何のための科目??

「読み」「書き」は大切なスキルだ。「国語」という科目はこの二つをもっと重視すべきだと思う。
今の「読み」は文学作品に偏りすぎ。もっといろいろな種類の文章を読んだ方がいい。「味わう」よりも「理解する」ことを学ぶ科目であってほしい。さらに、理解できない概念が出てきたときの対処法も学べればいいのだけれど(理解できないものは避けるという傾向が最近強いのでは?)、これは「国語」の範囲を超えてしまっているかな。
「書き」は評価が難しい。けれど、とりあえず「書く」機会だけはあった方がいいと思う。くだらない読書感想文でも書かないよりはマシ。
私は小論文の講師をしているけれど、「書けない」という人は表現がどうのという問題を抱えているわけではない。問題は「知らない」「考えられない」「考え切れない」ところにある。
「知らない」は資料を与えることでとりあえず解決する。でも、知ったところで感想があまりにも漠然としていて、まとまらない。何となく感じることがあっても、それはなぜだろう?とつきつめて考えることができない。たぶん、慣れていないからじゃないのかな?人間、ただ生きていくだけなら、自分がなぜそう思うのかなんて、わからなくてもかまわないもの。「考える」力をつけるために「書く」作業が必要なのでは?(アウトプットの予定なしに考えるっていうのはなかなかしないよね)


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